雇用保険法等の一部改正によりいろいろ変わります(第3回)

 ことしの3月29日に成立しました『雇用保険法等の一部を改正する法律』によって、保険料率の改定、育児・介護休業の制度改善、高齢者への雇用保険の適用拡大などにより、労働者の離職の防止や再就職の促進、高齢者雇用の一層の推進が図られます。

 改正内容が多岐にわたるため、第3回(最終回)は『3.失業給付に係る保険料率の見直し、4その他』について、解説していきます。

3.失業給付に係る保険料率の見直し

 

(1)雇用保険料率の見直し

 現状の雇用保険料は、原則1.4%(労使折半)であるが、弾力条項が適用になり料率の下限である1.0%が適用されています。弾力条項では、±0.4%で1.0%~1.8%の範囲となっています。

 今回、現下の雇用情勢や子法保険の財政状況等を勘案し、原則の1.4%を1.2%に法改正し、弾力条項の0.8%~1.6%の範囲とし、下限である0.8%を失業給付に係る雇用保険料率としました。これにより、労使の負担軽減は、各々1,700億円となります。

 

4.その他

 

(1)妊娠した労働者等の就業環境の整備

 現行は、妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取り扱いをしてはならないと定められているが、平成29年1月施行の改正法では、現行に加えて、防止義務を新たに追加されます。つまり、上司・同僚などが職場において、妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする就業環境を害する行為をすることがないよう、労働者への周知・啓発、相談体制の整備等の防止措置を講じなければならないとされます。詳細は指針で規定されます。

 

(2)雇用保険の就職促進給付の拡充

 ①平成29年1月施行で失業等給付の受給者が早期に再就職した場合に支給される 再就職手当の給付率を引き上げます。

  具体的には、支給に数の3分の1以上残した場合は、残に数の50%から60% に、3分の2以上残した場合は、残日数の60%から70%に拡充されます。

 ②現在の広域就職活動費の名称が求職活動支援費に改められ、就職面接のための子 の一時預かり費用など求職活動に伴う費用が新たに給付の対象になります。

 

 以上3回にわたりシリーズで「雇用保険法等の一部を改正する法律の概要」をお届けしましたが、該当する方は、有効に活用してください。

以  上