雇用保険法等の一部改正によりいろいろ変わります(第1回)

 ことしの3月29日に成立しました『雇用保険法等の一部を改正する法律』によって、保険料率の改定、育児・介護休業の制度改善、高齢者への雇用保険の適用拡大などにより、労働者の離職の防止や再就職の促進、高齢者雇用の一層の推進が図られます。

 改正内容が多岐にわたるため、今回は『育児休業・介護休業等に係る制度の見直し』について、解説していきます。

1.育児休業・介護休業等に係る制度の見直し

 

(1)多様な家族構成や雇用形態に対応するため、

①現行育児休業の対象となる子供の範囲は、法律上の親子関係がある実子と養子であ りますが、これに特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている 子といった法律上の親子関係に準ずる子供も対象となります。(平成29年1月施行)

②育児休業を申し出ることができる有期契約労働者の要件を緩和します。(適用外を 子が2歳までに更新されないことが明らかな場合を、1歳6か月に短縮します)(平成 29年1月施行) (平成29年1月施行)

③年に5日のこの看護休暇の取得単位を柔軟化します。現行1日単位での取得を半日単 位(所定労働時間の二分の一)での取得ができるようになります。但し、一日の所 定労働時間が4時間以下の場合は適用されません。(平成29年1月施行)

 

(2)年間10万人の介護離職の防止に向けて、

①現行では、介護休業は原則1回に限り、その期間は93日までとしていますが、改 正法では、対象家族一人につき通算93日までとし、3回まで介護休業を分割取得 することができるようになります。(平成29年1月施行)

②介護休業給付の給付率を賃金の40%から67%に引き上げます。(平成28年8月施 行)

③年間5日の介護休暇の取得単位を現行1日単位から日常的な介護ニーズに対応する ため、半日(所定労働時間の二分の一)単位の取得を可能とします。(平成29年1月施 行)

④介護のための所定労働時間の短縮措置を、現行介護休業と合わせて93日間の範囲 で取得可能としていますが、改正法では、介護休業とは別に、利用開始から3年間 で、2回以上利用することができることとしました。(平成29年1月施行)

 事業主は、短時間勤務、フレックスタイム制度、始業時刻・終業時刻の繰り上げ・ 繰り下げ、労働者が利用する介護サービス費用の助成のいずれかの措置を選択して 講じなければならないとしています。

⑤新たに、介護のための所定外労働の免除を、介護終了までの期間について請求する ことができることとします。(平成29年1月施行)

⑥介護休業等の対象家族の範囲を拡大します。現行は配偶者、父母、子、配偶者の父 母、同居且つ扶養している祖父母・兄弟姉妹・孫となっていますが、同居・扶養し ていない祖父母・兄弟姉妹・孫も対象とされます。(省令事項)

以 上