第5回 サンクトペテルブルクを訪ねて

 今回は、ロシアのサンクトペテルブルクを紹介しましょう。サンクトペテルブルクは、レニングラード州の州都で、昔、ロシア帝国の首都でもありました。従って、ロシア王朝時代を偲ばせる建造物や美術館も多く、古き良き時代のロシアを偲ばせています。

 サンクトペテルブルクは、『聖ペテロの街』を意味しており、1703年5月この都市を建てたピョートル大帝が自分と同じ名前のラテン語の聖人ペテロにちなんで付けたものであります。

 サンクトペテルブルクは、ロシアの西部、バルト海のフィンランド湾の最東端でありますネヴァ川河口のデルタに位置しています。モスクワに次ぐロシア第2の都市で、ロシア有数の港湾都市でもあります。私は、北欧・バルト海クルーズで、コペンハーゲン、キール、タリン、ストックホルムなどに寄港し、最後の都市として、サンクトペテルブルクを訪れました。

 この地には、ロシア帝国を偲ばせる教会、寺院、修道院、美術館などが数多く点在していますが、圧巻の1つは、スパス・ナ・クラヴィ(血の上の教会)と呼ばれているキリスト復活聖堂、もう一つは冬宮殿を中心としたエルミタージュ美術館です。

 ロシアでは、記憶に残る何らかの事件を記念して教会建造物を建てることが伝統に

なっています。キリスト復活聖堂は、故皇帝アレクサンドル二世が1881年3月1日爆弾で命を絶たれた場所に建立されています。血の上の教会は、この事件を後世に伝えるために名づけられたと言われています。

 表紙の写真の外装には、大量のモザイクが使われ、キューポラ屋根は、エナメル細工、尖塔の屋根は有色瓦で覆われています。総面積6,560㎡の聖堂内部には、308点ものモザイク画で飾られ、豪華絢爛を誇っています。

キリスト教復活聖堂(血の上の教会)
キリスト教復活聖堂(血の上の教会)

 もう一つは、エルミタージュ美術館。パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館と並んで一度は行ってみたい美術館の一つです。エルミタージュ美術館は5つの建物で構成されており、その中心は宮殿広場に面した冬宮殿で、ロシア皇帝の冬季の王宮として1754年~1762年の間に建設されました。1917年の十月革命後に冬宮殿はエルミタージュ美術館の本館となりました。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ゴッホ、ルノアール、モネ、ピカソの名画など300万点が所蔵されています。

(文責 田坂)