コラム

世界ロマンの旅

2025年問題

今回の話題は「2025年問題」についてです。

 

「2025年問題」とは、2025年に団塊の世代が75歳を迎えることから、これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るため、医療、介護、福祉サービスへの需要高まり、社会保障財政バランス崩れると指摘されている問題です。

 

現在1,574万人程度の後期高齢者人口が、約2,200万人まで膨れ上がり、10年後、全人口の4-5人に1人は後期高齢者という超高齢化社会となります。

日本は2008年を折り返し地点として人口減少社会に転じた一方、65歳以上高齢者数は2040年(後期高齢者は2050年)頃まで増え続けると推計されています。

 

高齢者介護を「社会全体で支え合う」介護保険制度も、すでに限界に。

2025年、要介護・要支援者も755万人にと推計、介護従事者が249万人必要とも言われています。

 

団塊世代の介護・医療負担(もの・金・人)と年金破綻問題が重くのしかかっています。

また、孤独死、老老介護、介護疲れ、介護難民などといった悲惨な現実に直面するという問題もあります。

それに向け、高齢者自身・家族や公的機関はどう対応すべきか、深刻な問題となっています。

 

2025年まで「10年もある」ではなく「あと10年しかない」のです。

大地震・地政学的「地殻変動」に匹敵する大問題になる可能性があるのです。

 

以前、団塊世代労働者が定年退職を迎え、労働者不足・技術者継承者・支払退職金問題が起こるとされた2007年問題が世を騒がしました。

この問題は、再雇用制度などで乗り切るも、2025年問題はどう乗り切ればいいのでしょうか?

 

団塊世代はこれまでのシニアとは違い、退職後も人生を積極的に楽しみ、若々しく生きようという方が多いです。当面、孫の面倒、老々介護、社会活動等で「がんばるシニア」も多いことでしょう。

しかし、75歳以降はやはり体力・気力の壁があり、75歳までが、団塊世代から次世代への「バトンタッチ」実践の正念場となるのではないでしょうか?

 

では、若い世代はこれからの生活をどう考えればいいのでしょうか?このままで大丈夫なのでしょうか?

 

若い頃考えていた老後とは、60,70歳になるとまるで違う世界に感じます。

これから、東京オリンピック(2020年)から2035-40年頃にかけて何があり、何をすべきか?どう生きていくか?

資源価格の高騰、新興国成長などで、日本の競争力が低下するとも言われています(現在3位のGDP: 2050年には世界8位予想も)。

人口減少・少子高齢化・財政赤字進行や、高齢化等で公的長期債務残高支えた貯蓄率の低下など日本神話衰退?に加え「2025年問題」がのしかかってきます。

 

そして、2025年問題は、単年で終わる話ではありません。

 

医療・介護・老人施設・空家増加速などの問題もあります。

資産・活力・技術等の知的財産、多大な金融資産(頼る若い世代も)、そして「こころ」の団塊世代から次世代へのバトンタッチも考えなければなりません。

相続税対策や教育資金贈与非課税制度の活用・孫消費など高齢者の活き活き消費を促進したり、地方創生と絡めたり、抜本的な人材確保の見直しをしたり(外国人労働者の検討や子育て支援の充実化による女性の積極的活用)とさまざまな政策が考えられています。

しかし、この難題に向かって官民でいろいろな活動がなされているも、ばらばらといった感じです

 

今、何をすべきか、何ができるか・・・

国・公的機関・地域・家族(団塊と若い世代)・企業・・・

それぞれの間のコミュニケ-ションが大切ではないでしょうか。

一人ひとり、各機関・各人・・個々では限界も・・

しかし、一体となって、皆で英知を結集すればきっと解決できるでしょう。

 

2025年問題は大地震・地政学的な「地殻変動」に匹敵するような大問題ですが、ある意味大変なビジネスチャンス(介護関係だけでなく)にもなっていると思います。

また、高度成長の副作用でばらばらになってしまった印象のある世代間や官民の「意志や目標など」の一体感を取り戻すきっかけになるやもしれません

災い転じて福となるかもしれません。

 

団塊世代の大波、大きな「塊」(人数・お金・影響力)過ぎしあとは、どんな世界が待っているのでしょう?

温故知新、次世代へのバトンタッチの成功、今後に役立つ「ノウハウの発見」等で正の遺産が残るのか、それともうまくいかず負の遺産ばかりが残るのか。

 

ともかく何十年後かには、団塊世代:「大きなカタマリ」が無くなってしまう世界になるのです。

 

前者になるよう、私達ファイナンシャルプランナ-も、皆さんとともにこの問題について取組んでいきたいものと思います。